9年位前「青いパパイヤの香り」という映画があった。ベトナム生まれフランス育ちの監督の、みずみずしい色彩と静かだけれどインパクトのある映像が心に残る。新作「夏至」もその雰囲気は変わらず、さらに風や空気・湿度まで醸し出す。前回同様、出演の女優さんは監督夫人。日本女性の忘れてしまった、たおやかさ、おくゆかしさ、静かな強さにフランスっぽさもあわせもつ。ベトナムは不思議。