あたまがよじれる?「ダイアナの選択」

みずみずしい花々に彩られた明るい画面からはじまるこの物語。それとは対照的に、主人公ダイアナ(ユマ・サーマン)の心はうつろです。過去にさまよい、恐怖、悲しみ、後悔、罪悪感の中に生きているのです。

それは、ダイアナの癒えぬトラウマ、学生時代に遭遇した学内銃乱射事件のせい。犯人に追いつめられ、ダイアナは自分が殺されるか、それとも親友か、という究極の選択を迫られます。

あれから15年、表向きには幸せな結婚をし、娘に恵まれ、自分のキャリアも築き・・・。しかし、今だに過去に生きる彼女の生活がうまくいくはずもありません。

・・・という、かなりヘビーなテーマです。でも、映像がつきぬけて明るいのでまだ救われますが。この映画は、最後の最後にあたまがねじれる感じがしましたよ〜。だって、(ネタバレになっちゃうので書けないのがストレスですが)「私が今まで観てきたストーリーは何だったのだ?!」ということになってしまうからです。

あの結末の解釈について監督に聞いてみたいところではありますが、それぞれがそれぞれに解釈をするというのがこのストーリーの醍醐味かもしれません。

(観てない方にはさっぱりわかりませんが)わたし流にはふたつの解釈。ひとつめは、ああ、あそこで親友とともにダイアナの「心」も死んだのだ、ということ。だから、その後の彼女の人生はぬけがらなのです。そしてもうひとつは、スピリチュアルな表現で言うパラレルワールド。この瞬間にすべてのありとあらゆる可能性が同時に存在していて、自分が意識的にも無意識的にも選べるというもの。だから、ダイアナの現実はどちらも存在していて、どちらも選択可能、さあ、どっちにしてみる?という(このハナシからは、どちらも針のムシロではありますが)。

ちょっとあたまがよじれてみたい方はどうぞご覧くださいませ。でも、テーマがヘビーなのでお元気なときに。デートには・・・う〜ん、あとでディスカッションで盛り上がりたいならいいかもしれません。

しかし、脚本はよくできているな〜と感心いたしましたよ。ぎゅ〜ん!と、よじれてくださいな♪(笑)