何度もリメイクされている作品です。
小さなバーで歌う女性シンガーがスターに見いだされ、スターダムを駆けあがるというお話。
古いバージョンの邦題は「スタア誕生」。スターではなく、スタアというところに時代を感じますね〜。
当時は今よりもスターという言葉に重みがあって、スターになれることは希有なことで、そうとうドラマチックなことだったのかもしれません。
私はバーブラ・ストライザンド版を、DVDで観たことがありました。「スター誕生」というタイトルのインパクトにひかれたのですが、ストーリーはあまり記憶に残っていませんでした。
なので、今回のガガさまの「アリー スター誕生」は新たな気持ちで観ることができました。
今のように「ボヘミアン ラプソディ」旋風が大々的に吹きあれていなければ、きっともっと注目されていた作品に違いありません。
だって、ガガさまがシロウトの女の子という設定であろうとも本気モードで歌うのですもの。
名もないゲイバーで歌うシンガーが、ガガさまのあの迫力、あのオーラ全開で歌っちゃうわけで、それだけでじゅうぶんに「この子はスターだっ!」という「スター誕生」感があふれだしちゃうでしょ?という感じです。
「ボヘミアン ラプソディ」のライブエイドの場面もそうでしたが、この作品でもアリーがバックステージから客席へと出てゆくシーンがとても臨場感があります。
ステージの袖でただわくわく様子をながめていた女の子が、いきなり名前をよばれてライトがあふれるステージへとひっぱりだされ、おずおずとステージのマイクのまえ歩みより、まぶしいライトのなかたくさんの観客をまえにおっかなびっくり歌いはじめる ・・・ という。
おそらく今までは、その様子を客席からながめているというカットが多かったけれど、これはあくまでもアリーの目線で、たくさんの観客のまえにはじめて進みでる動揺やら緊張感、怖さがじかに伝わってきます。
ガガさまの迫力ある歌声だけでもじゅうぶん伝わるものがありますが、さらにガガさま自身がスターへの階段を上がっていくときに感じたであろう思いが、このアリーをさらにリアルにしているのだと思います。
ガガさまというと、もともとどのようなお顔なのかがわからないほどに曲ごとにお顔のデコレイションがガラリと変わるので、この映画を観ていて「あら〜、ガガさまってこういうお顔だったね!」と、ほぼオリジナルのお顔をはじめて見られたように感じました(笑)。
さて、オスカーはいかに?!☆☆