まさにチャーミングの権化、オードリー・ヘプバーンの作品です。
「ローマの休日」がイチオシですが、こちらのサブリナの可愛さもピカイチ♡ コートをさらりと脱ぎすてると、フェミニンなワンピースかと思いきや、タイトなトップスとパンツといういでたちにハッとします。
この丈の短いパンツはサブリナパンツと呼ばれ、いまだに人気です。
お金持ちの御曹司ディヴィッドに恋をしているサブリナは、このお金持ちのおうちの運転手の娘。
「いくら憧れても、月には手がとどかんのだ!」と父親にさとされるのですが、サブリナはそんな身分違いなどものともせず、「月が手をさしのべるのよ!」とキッパリ。あきらめる様子などありません。
その言葉のとおり、二年間パリで過ごしたサブリナは、まるでファッション誌から抜け出たようなシックなレディーとなって帰国! (いったいパリでなにがどうなったの? そここそ私は知りたいっっ!笑)
ここから一気に形勢逆転です。ディヴィッドだけでなく、独身をつらぬいてきたおにいちゃんのライナスもサブリナのとりこに。
まるで少女漫画のような展開で「これって、どうなの??」というつっこみどころ満載ですが、コメディなのでよしとしましょう!
しかし、この配役、ナゾです!? サブリナは22歳の設定で、サブリナが惹かれてゆく御曹司のおにいちゃん役のボギーは、実際に亡くなる二年前で56歳ぐらいなのです。(この時代も歳の差カップル存在?!)
ヘプバーンの内側から輝くような美しさは、もう絶滅種レベルですね。もう、こんなオーラを放つ女優さんは見なくなりました。
ファションもまったく古くささを感じません。
このドレス、スカートのセンターが短めになっていて足首からパンプスまでが見えるようになっています。
よく見るとタイトなワンピースにふんわりと大きな布をまとってロングドレスのように見せているのですよね。チョーカーなどもなしで、美しい首筋のラインが強調されています。
余計な色がないモノクロなので、なおさら清楚な雰囲気がきわだっています。
このドレスはどんな色なのだろう?と想像しながら観るのも楽しいでした♪
PS 大富豪のライナスはオフィスに最先端の機器を備えています。
ボイスレコーダーとか、リコモン自動ドアとか ・・・1954年当時には、かなり画期的だったかもしれません。
さらに、割れないガラス、強化プラスチックの上に紳士のみなさまがこぞって乗っては飛びはねて喜んでいる図がおかしかったです。割れないことが珍しかった時代なのですね。