Q: 「ブログのなかに毎回ハイヤーセルフという単語が出てきますが、そんなに重要な存在なのでしょうか?」
A: はい、かなり重要な存在です。
ひとことで言えば、過酷な状態で宙ぶらりんになってしまっている私たちにとって、ハイヤーセルフは「命綱」であり、またその状態からレスキューしてくれる存在でもあるのです。
私たちが「自分の生き方や人生を変えたい」と思うとき、ハイヤーセルフの存在なしではまったく意味のあることができません。だから、ハイヤーセルフとはまさに自分の幸せにとって要となる存在といえます。
ハイヤーセルフを抜きにして、私たちは自分自身や自分の人生に真の変化をもたらすことはできないのです
なぜなら、私たちはほんとうの自分とその自分がもっているどのようなことでも可能にする力を、すっかり忘れてしまっているからです。それはまるで、重度の記憶喪失状態です。
ハイヤーセルフはそんな私たちを、ほんとうの自分のちからを思い出せるように、そして苦しみのない人生を生きることができるように、つねに優しくガイドしてくれる存在です。
ハイヤーセルフと聞いて、「自分にはそんな存在はいない」と感じていらっしゃる方も多いと思います。しかし、ハイヤーセルフは誰にとっても昔から馴じみのある存在です。
幼い頃から今にいたるまで、神さまや仏さま、天使やご先祖さま、あるいは大いなる存在、宇宙にお願いごとをしたり、助けを求めたことがない人はいないと思います。
自分を守り、導いてくれる高い次元の存在に対して、どのように呼びかけるかは人それぞれです。ご自分が呼びかけたい名前でかまいません。なぜなら、すべて同じ源からやってくる力の現れだからです。ここではハイヤーセルフという呼び名を使っています。
私たちは、非常にツラい体験をしたとき「神も仏もいるものか!」と癇癪を起こしたりしますが、そもそもそう言いたくなるということは、私たちはもともと「自分を守ってくれる存在がいるはずだ」と信じていたからです。信頼していなかったら、ガッカリして怒りを感じることもありません。
「ぜんぜん守ってくれているように感じない!」と文句を言いたくなるときは、もしかすると自分からそのつながりを遮断してしまっているのかもしれません。それならば、再びその存在を認識し、つながり直すだけでよいのです。
幼いこどもに自立心が芽生えると、母親から離れて行動しようとします。そのとき、母親はそのような態度を優しく受けとめ、その子が気づかないところで優しく見守りつづけるものです。こどもを忘れ去ったりはしません。
ハイヤーセルフも同様に、私たちの冒険を見守りながら、気づかれないように控えているのです。
しかし、いったんハイヤーセルフに助けを求める呼びかけが聞こえたならば、即刻救いの手をさしのべる用意もできているのです。
ハイヤーセルフの力をかりるためには、私たちが「自分から」守ってほしい、導いてほしい、助けてほしい、と自己申告することが大切です。勝手に手を出すのであれば、それはたんに自由意志を無視したコントロールになってしまうからです。
それだけ、ハイヤーセルフは私たちを尊重し、いちばん望むことを叶えたいと思っているのです。
さて、なぜ私たちが真に幸せになるためには、それほどまでにハイヤーセルフに助けを求めること、つながることが大切となっているのでしょうか?
それは、私たちがあまりにも近視眼的になっているからです。
ものごとを近くで見すぎていて、たまたま目に入った一点だけですべての判断を下そうとしてしまいます。そして、それを無条件に正しいと信じています。
少し距離をとって眺めれば、全体としての意味がわかり、自分の下した判断は目先の解決にしかすぎなかったことがわかります。
インドの寓話に、盲目の人たちが象の正体を突きとめようとしている話があります。ある者は象の鼻を触り「象は蛇のようなものだ」と言い、またある者は尻尾を触って「象は筆のようなものだ」と言うのです。
この盲目の人たちと同じように、私たちもものごとのほんの一部だけで答えを導き出してしまっているのです。そして、その答えは間違った行動を誘発し、そこからさらに誤りへと導かれてしまいます。
しかし、ハイヤーセルフは高い視点からすべてを見渡す存在として、過去・現在・未来、そして別の時間の流れまですべてを見通して、私たちが確実に幸せになる答えを与えてくれるのです。それは、自分のみならず、そこにかかわるすべての人のためにもなる最強の答えです。
さらに、その答えは間違うということがありません。だから、お願いしたらあとは安心して流れにまかせることができます。
私たち自身には、決してそのような答えを導き出すことはできません。
私たちが考えつく答えは、つねに過去のデータに根ざしているので、毎回同じパターンを繰り返すことを余儀なくされます。
また、私たち個人としての考えは、「自分がこの世界でなんとかサバイバルしなければならない」という恐れの感情をベースにしているので、恐れが動機となっているのであれば、結果はさらなる恐れを生みだすことになってしまうのです。
自分の考えに頼って生きようとすることは、まったく何も見えない真っ暗な闇のなかを、ライトもカーナビもなく運転しつづけることと同じぐらい無謀なことなのです。
必然的に何かにぶちあたったり、また道をはずれて崖から転がり落ちてしまったり・・・まさしく自殺行為となります。
一方、高次元の存在であるハイヤーセルフに頼るということは、道を照らし出してもらうこと以上にすべての時間の流れも見通して調整することができるので、そのナビは完璧そのものです。すべての危険や災難をあらかじめしっかりと回避しつつ、完全な幸せという目的地に向かって、楽しみながらぶれることなく導いてくれるのです。
その強力なナビを自分のものにするには、ただ自己申告が必要なだけです。
自分自身でハイヤーセルフとのコミュニケーションボタンを押して、つながりを再構築しましょう。
私たちが人とつながりを作りたいとき、どのようにするでしょうか? 挨拶をしたり、声をかけたり、自分のことを話してみたり ・・・コミュニケーションを積極的にとろうとこころを開くはずです。
ハイヤーセルフに対しても同様です。自分から挨拶をして、存在を認める。助けてほしい、教えてほしい、導いてほしい、一緒にいてほしいとお願いする、助けに対してありがとうと感謝をする・・・など、優しく頼りになる友人に接するようにコミュニケーションをしてみましょう。
そして、いつもハイヤーセルフとコミュニケーションをとっているうちに、ハイヤーセルフのすべてを見通す知覚や、恐れや罪の概念のない考え方、制限のない感覚というものがしだいに自分のものになってゆきます。
なぜなら、ハイヤーセルフとは、まさに真の自分の記憶のようなもので、つながればつながるほど、私たちは正気を取り戻して、自分自身のすべてを超越している本来の力を思い出すことができるのです。
また、過去ばかりを繰り返しつづけるパターンから抜け出し、今までとはまったく違うハイヤーセルフ独自の幸せなストーリーへと導かれるのです。
そうしたときに、かつての自分はいかにさまざまな制限でがんじがらめになっていたのか、いかにものごとを正しく見られていなかったのか、そしてどれほど怯えて行動し失敗を繰り返していたのか、気づくようになります。
ハイヤーセルフは私たちが幸せな人生に向かって進んでゆきたいと思うときに、まずはしっかりと手をとっていなければならない大切な存在なのだ、と気づかれたことと思います。
こころのなかえで、「ハイヤーセルフ、私は何ひとつ正しく判断することができません。私のかわりに決めてください。そして、一歩一歩導いてください」とお願いしてみましょう。
クライエントさんにハイヤーセルフのことお教えすると、みなさま「助けが確かに来ました!すごいです!」と実感してくださいます。「頼ってお願いすれば、必ず答えが受け取れる」ということが体験としてわかることで、さらに信頼しこころが開けるようになります。
そして、もう日々の生活になくてはならない存在となってゆくのです。まさに、ハイヤーセルフと自分がひとつになり、最強のナビがついた自分こそがほんとうの自分となるのです。
そのためには、まずは自分からこころを開いて、コミュニケーションをはかってみましょう。そして、そこからなにが起こってくるのか、見ていてみましょう♪
(「気づきの日記」バックナンバーはこちら: 古川 貴子/ ヒプノセラピー・カウンセリング )