最近、「昔ながらのダイエット法が実は害になる」といった話をよく耳にします。かつては「良い」とされていたことが、時が経つにつれて「間違いだった」と判明することがよくあるのです。
それはダイエット法に限ったことではありません。日常の習慣や信じてきた考え方も、改めて見直してみると、「実は逆効果だった」ということが多々あります。
たとえば、幸せになろうとして「自分の欲しいものを頑張って手に入れようとする」こと。これはごく自然な行動に思えます。「自分の欲望を満たすことが幸せにつながる」と信じているからです。
そのため、なんとか思いどおりにしようと、占いに頼ったり、縁起のいい日を気にしたり、行動の戦略を練ったりします。「こうすれば運がよくなる」「あれをすれば成功する」と、あれこれ考えます。
しかし、その欲望を感じているのは自分の「エゴ」の部分です。エゴとは、いくら満たしても決して満足しないモンスターのような存在。どれだけ与えても、「もっと、もっと」と貪欲に求め続けます。
そして、気づけば「今の自分はまだ不十分だから、これもあれも足さなければならない」という思考のループに陥っています。

「足りない」と思うほど、足りなくなる
エゴの声に従っている限り、「足りない」という感覚は決して消えません。「成功したい」「お金持ちになりたい」「もっと目立ちたい」――こうした願望は、「今の自分では不十分だ」という前提のもとに生まれています。
しかし、「足りない」と思うほど、足りなさは続いていくのです。エゴは、満たされた瞬間に次の欲望を提示し、私たちはまた新たな「足りなさ」に苦しむというわけです。
本当に必要なのは、必死に「つけ足すこと」ではなく、「すでに満たされている」と気づくことなのです。

すでに「足りている」ことに気づく
「足りない!」と感じたとき、まずは「自分がすでに持っているもの」に目を向けてみましょう。
・美味しいごはんを食べられる
・疲れた夜には温かいお風呂に入れる
・季節の風や日差しを感じられる
・冷蔵庫にはお気に入りの食べ物がある
・友人と笑い合える時間がある
・疲れた体を休める気持ちのいいお布団がある
こうして「足りているもの」を書き出してみると、意外なほど多くのものに恵まれていることに気づくはずです。
私たちは、自分が心に抱いている思いを体験します。「足りない」と思い込めば、それが現実になります。しかし、「足りている」と意識すれば、その満たされた感覚が日常を彩り始めます。そのぐらい、心と自分の体験は密接につながっているのです。

幸せは「何かを得ること」ではなく「気づくこと」
「これを手に入れれば幸せになれる」と考えると、私たちは「それがないと幸せになれない」と自分で決めてしまいます。
しかし、真実は逆です。何かを得ることで幸せになるのではなく、「すでに満たされている」と気づくことで幸せになれるのです。
穏やかで感謝に満ちた気持ちをもつことで、私たちは自然にその世界へと導かれていきます。
「足りない」と思って走り回るのではなく、「今、ここにある幸せ」に意識を向けてみましょう。そうすれば、人生はより優しく、満ち足りたものへと変わっていくはずです。
あなたの毎日は、すでにたくさんの幸せに包まれています。どんなときも、心の持ち方ひとつで世界の見え方は変わるのです。
今日から少しずつ、『今ここにある幸せ』を見つめてみませんか? きっと、その瞬間から人生はより優しく、豊かになっていくはずです。
(「気づきの日記」バックナンバーはこちら: 古川 貴子/ ヒプノセラピー・カウンセリング )