"「ローランサンが好き」というとなんだかいかにも乙女チックな感じだし、そのうえどの作品も同じにみえてあまり好きな画家ではなかった。現在開催中の回顧展、彼女の歴史に照らし合わせながらじっくり作品と向き合う。詩人のアポリネールとラブラブな初期の頃は、淡いグレーにピンクに白の甘あま色。でも、その後戦争による不本意な亡命・離婚・アポリネールの死・パリへの帰還をへて、40代の作品は多彩な色が調和して、どこか憂いもあり、力強くやさしい。いっきに好きになった。描かれた女性のまなざしも意志的で美しい。雨上がり、緑がうっそうと茂った旧朝香宮邸で静かにローランサンに出会う。ちょっと別世界の休日。"
マリー・ローランサンの館
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