いつもの旅仲間のKちゃん、Nちゃんとオランダ・ベルギー・フランス・ドイツを歩いてきました。毎日お腹がよじれるぼど笑って、腹筋はかなり鍛えられたようです。
x月x日「ニースでレポーター」
旅にでる前日の夜遅くKちゃんから電話があった。「仕事があるんだけど、何も聞かないでOKして」と言う。一瞬躊躇すると「あなたはそういう人でしょっ!」と追い打ちをかける。(いつ私がそういう人だった??)そんなわけで、12月31日J-WAVEというFM局で滞在中のニースからレポーターをするハメになってしまった。今回のニースはお気に入りの宿がとれずに、唖然とするほどのぼろホテル。座敷牢のような薄気味悪い部屋から別の部屋に変えてもらったのはいいが、今度はカーテンは落ち天井は抜け暖房もきかない。また、むりやり部屋を変えてもらううちすっかりエネルギーを消耗してしまった。部屋にいるとどうも盛下がってしまうエネルギーを散歩で紛らし、最後には「押忍っ!」と応援団まがいの気合いを入れて収録に臨む。日本でたまたま聴いてたみなさん、第一声ですぐにわかったとか・・・悪いことはできませんね~、まったく。
x月x日「21世紀、水も滴るイイ女」
新世紀の幕開けはパリでパァ~っといこうとスケジュールを調整した。ホテルのフロントで聞いてみると、どうやらコンコルド広場でレーザーショーとカウントダウンがあるようだ。メトロもタダと聞いて勇んで出かけることにした。ホテルでお疲れさまの乾杯と食事をすませて(注・食事はスーパーで買い出しをして私たちが作る。ちなみにコーヒーメーカーでカリフラワーだって茹でちゃうし、ニンニクをみじん切りにしたり、レモンを絞ったり、部屋は厨房と化す。ときにはパイン丸ごと一個だってさばいてしまう)ババシャツ2枚、ホカロン前後に一個ずつ、エアテックジャケットの上にさらに回巻き布団のような足首まであるダウンを着込んでマフラーと手袋で身支度完了。(これで部屋の中を動くと暑くてたまらない)ここまでやれば完璧なはずだった。1時間ほど前にコンコルド広場について、シャンゼリゼのイルミネーションとライトアップされたオベリスクや観覧車の美しさに歓声を上げる。これだけ厚着をすると逆につめたいジュースがおいしくて、ジュースをのみながら縦横無尽に夜空を走り回るレーザー光線とロックバンドの演奏に21世紀にむかって気分は盛り上がる。まわりはすでにトランス状態。そんなころ、アレ?額に冷たいものが・・・雨だ!ごはんを食べながら天気予報の雨マークをぼんやりながめていたのを思い出した。防寒にはぬかりがなかったが、防水までは考えていなかった・・・それはまわりの熱気と呼応するように新世紀に向かってだんだん激しくなっていく。カウントダウンの頃は、すでにずぶ濡れで顔も上げられない。生まれてこのかた、ここまで雨ざらしになったのは初めてだ。なにがなんだかわからないうちに、21世紀へのカウントダウンが始まった。そして、電光掲示板が「2001」にかわると紙吹雪が夜空一面に吹き上がり、その様子をレーザー光線が幻想的に映し出す。けれど、私たちは熱狂する人波にもみくちゃにされ何がなんだかわからない。紙吹雪は容赦なくずぶ濡れの私たちに貼り付き、それがやたらみすぼらしい。(髪に絡まった紙吹雪を知らないお兄さんが一生懸命とってくれていたりする)メトロも大混雑で水を滴らせてとぼとぼ歩いて帰ってきた。楽しみにしていたホテルのルームサービスは待てど暮らせどあらわれず、私たちは疲れはてて眠りについた。翌日、予想外の御利益発見!私たちのお肌は今までになく、しっとりすべすべだった。誰にもマネできない「水も滴るイイ女」効果!