レオナルド・ダ・ヴィンチ、この人はほんとうにおそるべき「知りたがり」屋さんだったようです。
目に入るものすべて、存在するものすべて・・・光であろうが、風であろうが、人間であろうが、動物であろうが・・・決してそのままにはできなかった様子。
いったい一日にどれぐらいの新しい発見があって、どれほどの仕事をこなしたことか。
おそらく、ダ・ヴィンチ一回の人生で、100人分、いえ、数えきれない人の人生を生ききった気がします。(きゃ〜、ノホホンといつもお茶をしている私は胸がいたみますわ。)
でも、そうとうな奇人だったかもしれません。だって、人体を輪切りにしたり、皮剥いだり・・・いちおう解剖と名のつく奇行の数々・・・。
今はいったい誰として生まれ変わっていることやら・・・。
いいえ、これだけ十分すぎるぐらい「今」を生きたら、たぶん人間は卒業しちゃったかもしれません。
「受胎告知」の絵画の前の混みようは、その昔の「モナリザ」フィーバーを彷彿とさせます。
私はフィレンツェですでに堪能しているので、今回はサラリとパス。それよりも、彼の「探求者」としての執拗なまでの好奇心のほうに心をそそられましたわ。