無法地帯で美女に会う

平日昼間の有名デパートは、オバサン無法地帯。

地下鉄を降りてそのままデパ地下に突入すると、試食バトルの真っ最中。ケースに試食がおかれるや、四方八方からおしよせるオバサンの波・波・・・。エレベーターに乗りたいのにもみくちゃにされて、何度試食をしてしまったことか・・・(クッキー、ラスク、チョコ・・・おいしかった♪)。

さて、目的は「グレース・ケリー展」。会場は食料品売り場よりもさらにすごい秩序のなさ。頭突きはされるは、小突かれるは・・・。あっちこっちに首をのばして、なんとか鑑賞いたしました。

展示されていたドレスの数々、ほとんどがディオールで「王妃」のドレスといえども一般人の私たちもじゅうぶん着用できそうなオーソドックスなもの。しかし、ここにグレース・オーラが加わると事態は一変してしまうのでしょうね。それこそ、グレースがグレースたるゆえんです。

そして、グレース王妃の押し花作品の数々。そういえば、モナコの王宮を散策していたとき、「なんで王宮に植物園があるの?」と不思議に思ったものです。あれが、グレース王妃の玉手箱だったのですね。

もちろんグレースは希有な美貌をもった女性に間違いありませんが、美貌の女性は世にいくらでもおります。いくら美貌でも、美しい人として気づかない場合だってあるのです。美貌をちゃんと美貌にしているのは、やっぱりその人の内面を映す表情であり、たたずまいであり、生き方の品格がオーラとなっているのでしょう。