ご機嫌とってます・・・

ご機嫌とりがむずかしい飲みもの。それは、わたしにとっては紅茶。

珈琲はペーパードリップでささっと落としてもお湯があつあつなら、まあ、なんとかおいしい珈琲になるものです。が・・・紅茶はそうはいかない。ちょっとでも軽く扱われると、えらくおヘソが曲がります。さすが英国貴族に愛された飲みもの、プライドが高いのです。

そして、お茶をいれる人の心理状態を的確に写しだしてくれるのも、紅茶。紅茶にはウソがつけない。

ポットをあたためて、沸騰したてのお湯を使ったとしても、乱暴にお茶っ葉の上からお湯を注ごうものなら、アララ、いっぺんにご機嫌ななめ。香りなんてどこへやら、苦い、渋い。紅茶が怒ってしまったのか、はたまたせっかちなワタシ丸出しなのか・・・。

だから、温めたポットに熱湯を入れたら、お茶の葉を上からやさしくぱらぱらと、まるでぽっとの表面に浮かせるような気持ちで入れてあげるのです。そして、ちゃんとおくるみにくるんで、葉っぱが自分のペースでゆっくりと降りてゆけるように辛抱強く待ってあげる。お湯の中をふらふら、ゆらゆらとただよってゆくのを、ゆすったり、混ぜたり決して邪魔しちゃいけません。少し長めの時間をとって、ちょっと濃いいかなというぐらいまで待つ。すると、けっして苦くはならずいい香りと色をだしてくれます。

日本でサーブされる紅茶は、だいたい色が薄すぎ。まるでお白湯です。イギリスで紅茶を飲むと、しっかりと濃いい紅茶がほんとうに美味。中近東のお茶にいたっては、かなり濃いものにお砂糖をどっぷり入れて飲みますよね。だから、時間より長めに、紅茶の渋みが少しはでるぐらい、これがいちばんおいしい!色もちゃんと紅色になります。

と、わたし流紅茶のうんちくをいろいろと述べましたが、じつはこれはポットにお茶を入れて6分ほど待っている間に書きました。おっ、いい色になっております。紅茶は必ず、あつあつのうちにいただくこと。これはイギリス人に習いました。

では、冷めないうちにいただきま〜す♪