4/29日といえば思い出す・・・それは、こどもの頃のピアノの発表会の日。春休みに練習をかさね、ついにこの祝日にハレの舞台を迎えるわけです。
この日のために母が手作りしたレースやらスパンコールのついたワンピース、それに一年に一度しか履かないエナメルの靴、頭にはおリボンという念の入れよう。そして、もちろん家族もおめかしして、父の運転する車でさっそうとお出かけする恒例行事。
そんなある4/29日の朝、唐突に父が「行かない」と言いだしたのです。理由は植木がたくさん届いてしまったから。庭仕事&盆栽が大好きな父にしたら、そのまま放置しておくわけにもいかずすぐに植えてやりたかった。当時、週休二日でもなかったし。
一方、母はといえば、年に一度の娘の晴れ舞台に参加しない父にご機嫌ななめ。それに、突如おかかえ運転手をなくし、慣れぬ電車で出かけることを余儀なくされるわけです。
ホントにそれまで電車に乗ったことのないわたしたち・・・。(^。^;ちゃんとたどり着ける?そこで、駅員さんにどれに乗ればいいのかきいたものの、それでも不安な母と兄と私は・・・・ホームに立ちつくすこと40分以上。今思うと、いったい何を待っていたのか?(@_@)
それを見つけた駅員さんが「まだいたんですか?」とあきれる始末(先日も兄と笑ったけど、このセリフ忘れられない)。ものすごいおのぼりさんです。
その発表会ではソロだけでなく連弾のプログラムもあったので、会場に到着したとき心配した連弾のパートナーが飛び出してきたのを思い出します。でも、本人はいたってノンキ。遅れて弾けなくても、ラッキーぐらいに思っていたような。(^。^;
そのときのプログラムのベートーベン。今、楽譜を開くと、ありゃ!むずかしい。弾けません。でも、弾きなさいと言われれば、ちゃんと弾けるようになってしまうこどもの力ってすごいです。
4/29のこんな生暖かな風が吹く日は、駅員さんの「まだいたんですか?」というセリフを思い出してしまうのでした。