気づきの日記「街角の天使さんたち」

日々の暮らしで、ふ・・・と人の優しさにふれて、それがず〜と心の片すみに灯をともし続けるような体験になることがあります。ほんのささいな心のなごむ親切から、ほんとうに救われた!と手をあわせたくなるような出来事まで。そんなとき、日常の中に姿をあらわした天使の存在を感じるのです。

私の場合は、海外であたふたしているときほど天使との出会いが多いよう。それはささいなことから、とても大きな救助といえることまで。そんな天使たちを数名ご紹介しましょう。

まず、ちっちゃな灯りをともしてくれた天使さん。

フロリダでお土産ショッピングをしてたときのこと。

支払いの段になってドルが足りないのです。それも数ドル。お財布やらカバンのあちこちをひっくりかえして、どこかに余分なドルが隠れていないかあたふたしていると・・・・ふっと後ろから静かにさし出された数ドル札。

見るとそこにはオジサンが立っていて、「数ドル?あるある、大丈夫!」という表情で無言のままごく自然に払ってくれたのでした。もうその場限りで会うこともないのに、オジサンは「よかったね。買い物ができて」というように微笑んでいました。

相手にまったく罪悪感や申し訳なさを感じさせないで受けとらせてしまうオジサンのテクニック(というか、雰囲気)、すごいな〜と感じましたよ。フロリダのオジサン天使さん、ありがとう!わたしもこんな場面があったら、ごく自然に楽しく与えられる人になりたいな〜と感じさせてくれた体験でした。

そして、もうひとつアメリカから。それは、サンフランシスコに朝早く到着したときのこと。

じつは、成田の出国ゲートを出たときから、自分が現金を持ってこなかったことに気づいていたのです。(代官山では、よくお財布を持たないで買い物に出かけますが・・・あは)。一人旅、頼る友もなし。で、「スミマセ〜ン!ATMに行きたいので、ロビーに出させて」と係官にお願いしたら、何をバカなことを・・・、もうキミは出国してるんだ!という目で見られましたよ。

しょうがなしなし、文無しでサンフランシスコ行きの便に搭乗。でも落ち着かないったら。ちょっとそこまでのお散歩じゃあるまいし・・・。そして、早朝のサンフランシスコに到着。やっぱり誰もいないし、ATMもクローズ。ここからすみやかに長距離バスに乗らなければならないし、降りたらタクシーも必要。

でもね、いったいどうやって文無しでバスに乗せてもらったのか、今や記憶が定かではありません。そのうえ、バスの運転手さんがちゃんとホテルに連絡をとってくれて、わたしが降りたターミナルにバンをまわしてくれたのです。

それが、ケッサク!ホテルのバンでお迎えに現れた女性は、まさに天使だったのです。真っ白の丈の長いつやつやのローブ、背中には大きな羽、頭の上には輪っかがふわふわ。つまり、天使コスチューム。わお!ホントに天使が助けに来ちゃった。これは困りはてたすえの幻覚ではありません。じつは、その日はハロウィーンだったのです。でもね、文無しのわたしが東京からオレンジカウンティまで無事に届けられたということは、やっぱり天使さんのしわざとしか言いようがありません。しっかりと守られていたのを今さらながら感じます。

PS その後、スーパーに買い物に行ったのですが、レジを待つ列の前も後ろもキャットウーマンだったりドラキュラだったり・・・。そんなアブナイ衣装の彼らに「なぜ、あなたは何もしていないのか?」と聞かれ、逆に恥ずかしさを感じたのを思い出します。

次回Part2では、かなり危機的な場面での天使さんの出現をご紹介いたしましょう。