その一枚だけが歴然と違うのです。観たとたん、「わっ!」と声をあげてしまったほど・・・。
光を放っているような美しいパステルの色あい、エトワールの軽やかな躍動感、そして踊り続けてゆく様子が伝わってきます。でも、よく見るとこの作品はとてもラフなタッチで仕上げられていて、表情も指先などもあまり描きこまれていないのですね。なのに、この臨場感!
今までドガの作品は油、パステル、エッチング、素描・・・とたくさん観てきたけれど、この「エトワール」という作品は別格中の別格。まるで他の作品と群を抜いて違うのです。
ドガはいったいどこからこの美を紡ぎだしたのでしょう?これだけたくさんの作品を生みだしながらも、まるで一瞬のきらめきのようにただひとつの作品に舞いおりてくるたぐいまれな「美」の不思議・・・。ドガの中で何が起きていたのでしょう?
じつは、この作品を観たら他の展示はもうよくなってしまいました・・・(^^;。というか、この絵の美しいオーラを心にとどめておくためにそのまま立ち去りたい気分だったのです。
その後、ご一緒したお友だちとランチ&お茶をして、あわてて仕事に舞い戻ってきました。つかのまのデートだったけれど、美しさに酔い、おしゃべりに盛り上がり、おいしいスウィーツもいただけて充実のひとときでした。なによりも美しいものは心を満腹にしてくれます。たっぷり魂に栄養です♪
「ドガ展」は12/31まで横浜美術館で開催されています。 初来日のこの美しい「エトワール」、是非ご覧あれ!