それぞれにとっての意味

今になって気づくのですが、この大地震の起る前、突然の体調不良に陥っていた方が何人かいらっしゃいましたっけ。頭痛がする、めまいがする、ウツ状態だ・・・。みなさまの中にもいらっしゃるかもしれませんね。身体はただならぬエネルギーの異変をキャッチしていたのでしょうね。

わたしは・・・というと、地震の前も後も、ただ、ただ「眠い!」。身体が地べたにはりついたようになかなか起きられないのです。あ・・・これは今にはじまったことではありませんでした。それに、春だからよけい眠いのですよね (^^ゞ。

地震後、クライアントさんに会っていて思うのですが、今回の出来事はそれぞれの内面でさまざまな変化を生み出しているのを感じます。それはとても個人的なことですが、完璧なタイミングで作用しているのです。

たとえば・・・ずっとすれ違いながら過ごしてきたAさんとだんなさま。ついに離婚の危機に直面しながらセラピーにいらしていたのですが、地震を機に「家族の大切さ」や「ただ、ここに存在していることの尊さ」に目覚め、夫婦が自然と歩み寄るようになり癒しが起きつつあります。長いあいだ忘れられていた「正直さ」や「感謝の心」がお互いの中に再び芽生えはじめたのでした。

一方、「生きている意味が感じられない」「空虚だ」と心にぽっかり穴があいた感覚をもてあましセラピーにいらしていたBさん。彼は地震の報道を日々目にしているうちに、自分の中で忘れさられていた「感じる心」が目を覚ました、といいます。こんなに涙が流れ、こんなに心が痛むことは今までなかった、と。幼い頃に傷ついてから「感じる」ということを封印してきたBさん。ついには、心にフタをして日常のささいな喜びさえも感じることができなくなっていたのです。それが、この地震をきっかけにそのフタがふっとび、感じるセンサーが目を覚ましはじめたのでした。きっと、彼のセンサーは悲しみだけでなく、喜びにもたくさん反応してくれるとことと思います。

ここまではっきりしていなくても、この地震はおひとりおひとりの心の中に石を投げ込んで、その波紋がそれぞれの心の中に広がって、今までとは違う何かを創り出したり、あるいは解放したりしているようです。

とくに今感じられる大きな変化は、ついにそれぞれが「個」という意識をのり越えて、みんなが私であること、”すべてがひとつである”ということを深い部分から理解しはじめていることです!(^o^)/