気づきの日記「夢は・・・叶わない」

街のあちこちに、清々しい門松が見うけられるようになりました。一気にお正月ムードですね。

いよいよ2012年も終わりです。みなさまの今年の夢は叶ったでしょうか?

わたしは、10年前の夢をふと思い出しました。夢、というか・・・こんなだったらいいな〜っていう憧れを。

そして思いましたよ。「あれ?いつのまにか叶ってる・・・!」って。それも、たいした感動もなく静かに。

そうなんですよ。昔の夢って、あんがい知らないうちに叶っていたりします。でもね、「知らないうち」なのは、「夢」がそれほど「夢」でなくなったとき、つまり自分にとってそんなに高らかな目標でなくなったときに静かに勝手に叶っているようなのです。

こんな言葉を耳にしたことがあります。『憧れは手に入らない』と。

例えば、スターに憧れる。憧れって、相手はずっと高いところ、雲の上にいて、自分は下から目をハートにして見上げているような感じです。だから、「憧れ」の人とは立っているステージがまったく違っていて、心理的にも距離がぐっと離れているのです。「憧れる」=「あなたは手の届かないずっと高いところにいる」と。「憧れ」によって自分を低いところにおいてしまうことにより、決して相手と肩を並べて対等な間柄にはなれないのです。(わたしたちは自分と同じレベルの人やモノしか、手に入れることができないのですね。そのレベルというのは自己イメージであったり、自分の現在の立ち位置であったり・・・。)

つまり「憧れ」てしまった段階で、すでに自分で手に入らない状況をつくってしまっています。

なので、「誰かを好きになったら憧れちゃだめだよ」とアドバイスします。憧れちゃったら、「わたしとあなたは世界が違う」というように、接点がなくなってしまいます。同じ土俵にすでにいません。

「夢」もしかり。その「憧れ」というものが薄れたところで、どうやら叶っているような気がするのです。

わたしの10年前の「夢」も、決してどうでもよくなったわけではないのですが、他のもっと「夢」っぽいことが登場して、10年前の夢に対する憧れが薄れてしまったような・・・。だから、知らないうちに手に入ってしまったのかもしれません。もちろん、時とともに自分も成長し、10年前の夢もだんだん自分の現実と合致するようになったせいかもあるかもしれません。身の丈にあう、というか・・・。いずれにしろ、自分の現実と「夢」との間の距離がなくなったのです。

ほんとうは、めちゃくちゃ憧れのある段階で手に入ったなら、感動もひとしおだったのにね。手に入ったぞ〜!と小躍りしたかったのに。ざんねん・・・。

みなさんも何年か前の夢を調べてみてください。今ではちょっとどうでもよくなっていて、あんがいしっかりと手に入っているかもしれません。

みなさまが2013年の目標を立てられる際には是非、「夢」や「憧れ」ではなくって、それがしっかりと現実に自分の人生にあることをイメージしてみてください。そして、自分にとって「あたりまえ」レベルにしてしまうことが大切のようです。

そして、一度しっかりと夢(目標)を決めたなら、「叶うかな〜」「叶わないかな〜」とあれこれ考えるよりも、とるべき行動に集中することも大切です(叶うかな〜、叶わないかな〜、もまだ憧れレベルです。)行動することによって、ぐっとそれを現実レベルへと引寄せられます。

また、「夢」が現実になったとき、どんな自分になっているのかを考えて、そんな自分を先取りするのもいいかもしれません。

とにかく「夢」は、「夢」であるうちは叶わない、と頭におきつつ・・・「夢」を今の現実に引寄せる工夫をいたしましょう。

2013年に向かって、よい「夢」を〜!(^-^)ノ

 

(「気づきの日記」バックナンバーはこちら: 古川 貴子/心理療法家・ヒプノセラピスト)