気づきの日記「十年、気がつかない間違い」

わたしたちはお寿司が食べたいときには、トンカツ屋さんには行きません。
ヘアーカットしたいときにも、歯医者さんには行きません。

こう書くととても極端で、「そりゃ、そうでしょ!」と言われそうですが・・・。

日頃セラピーをしながら多くの方のお悩みを聞いていると、日常のレベルでこんな勘違いな行動を無意識のうちにとってしまっている方がじつは多いということに気がつきます。

どういうことかというと、

穏やで安らぎのある生活を求めているのに、パートナーにはハデハデ、ギラギラ、落ち着きのない人を選んでしまう人。

自分の能力を発揮しながらいきいき仕事をしたいのに、気がついたら不得意きわまりない仕事をしている人。・・・etc。

そして、毎日がツライ、苦しい、わたしの人生なんでこうなっちゃったの?となるわけです。

なんでか?というと、お寿司が好きなのにトンカツ屋をチョイスしたからに他なりません。


わたしたちは、こと自分のパートナーとか仕事のことになると、本末転倒なチョイスを平気でしてしまいます(洋服選びや家具選びは、わりとまっとうにできるのにね)。

この場合、目に見える情報に簡単にごまかされてしまったのです。華やかだったり、きれいだったり、賑やかだったり、自分の知らない世界だったり・・・。つまりお寿司やさんを目指していたはずなのに、途中にあった賑やかで楽しそうなトンカツ屋さんにひっかかる、そんな感じでしょうか?

問題は、自分が何に価値をおいているのか、何が重要なのか、何に幸せを感じるのか、ということをあんがい意識していないことです。意識していないからこそ、目の前に現れた見栄えのいいトンカツ屋にとびつくことになります。なので、日頃から自分が目指しているものや状態を明らかにしておくことがとても大切。


この場合、ずいぶんと長い時間がたつまで、自分がしでかした間違いチョイスに気がつかない場合がおおいのです。おかしい、おかしい、こんなはずではない、とうすうす気づきながらも、かなりたってから「絶対おかしい!いつまでたってもお寿司が出てこないじゃないの!もしや・・・選択を間違えた?」みたいな感じになります。その気づきまで、10年かかったりすることもざらです(パートナーとの不一致の場合、だいたい10年ぐらいでハタと大きな間違いに気がついたりしますね)。(^。^;

そんな間違いで人生の大切な時間をロスしないように、ふだんから自分のココロの声に耳を傾けてあげることが大切です。わたしはどんなとき気分がよくなっているのかな〜?わたしはどんなときに感動するのかな〜?わたしはどんなときひどく落ち込んじゃうのかな〜?わたしのゆずれない価値観ってな〜に?という具合に。

ココロの声に耳を傾けてあげると、自然と自分を大切にしてあげることができます。そして、自分を大切にしていると、鏡のごとく、まわりの人々もきっとあなたのことを大切にあつかってくれることでしょう。

自分のココロの声をくみとりながら、自分にやさしくする、そんな一年にしたいものですね。

PS でも、どんな間違いも意味のあるもの。必ずわたしたちは学んで成長しています!

 

(「気づきの日記」バックナンバーはこちら: 古川 貴子/心理療法家・ヒプノセラピスト)