気づきの日記「 わたし、使命を知りたいのですが・・・ 」

しばしばクライエントさんから尋ねられるご質問、「わたしの使命って何でしょうか?」「わたしは何をするため生まれてきたのでしょうか?」と。

自分がここにいる意味を自覚したい・・・ということですよね。もちろん、セラピーのなかにはそのような内容も含まれるのですが・・・。それはわたしが答えることではなく、自分の中で感じること。

たとえば・・・「今、あなたがたくさんのネコに囲まれているイメージが浮かびました。ネコにかかわるお仕事がいいでしょう」なんて答えたとします(ぜったいありえませんが・・・汗)。でも、その方はネコアレルギーかもしれないし、イヌの方が好きかもしれません。万がいちネコが好きだったとしても、仕事にはしたくないかもしれません。

たしかにセラピーでお話ししているうちに、ご本人よりも客観的に長所や短所をとらえられたり、才能がみえてきたり、深い意識の中で表現されたがっているものに気づいてしまうことは多々あります。

それでも、占いであろうとセラピーであろうと、外から一方的に与えられたものは本当の意味で自分に役に立つことはありません。たとえそれに従ったとしても、与えられたものには真の喜びやイキイキ感、自分がつき動かされるエネルギーはがないのです。

わたしたちが本当にお腹の底から「わかった」「知った」「実感した」とき感じられたときこそ、それが自分を突き動かしてくれるもの。そのお腹の底からがっつりと気がつくプロセスをお手伝いするのが、セラピーの役割。だからそれは与えられるというよりも、セラピーを進めていくプロセスのなかで自分の深い部分と通じるようになってなじめて、自ずと自分のなかに明かされてくるもの。ご本人の深い部分につなげていくのが、セラピーセッションなのです。

セラピーはいわば、「ほんとうのすべてを知っている自分」の上にかぶさったた〜くさんのホコリ、仮面(それは今生のものだけではないかもしれません)を、きれいに取りのぞいて、そのホコリや仮面でさえもエネルギーとして自分の中に取りこみ一体化し、真の部分の輝きをのびのびと取り戻すこと。

生きてくる中で怖れから築いてしまったたくさんの防御やまちがった考え方に気づいていくうちに、傷つかないように奥へ奥へと追いやった本当の自分が少しずつあらわれはじめます。これこそが、わたしたちの人生を導いてくれる水先案内人でありパワーなのです。

その部分こそが、自分は何をしたくてここにいるのか、どうやって生きたいのかをちゃんと知っていて、そしてその部分に耳を傾けるほどにそれは語りはじめ、魂がふるえるほどの愛情や感動やイキイキした感じを人生にフィードバックしてくれることろでもあるのです。

ついついわたしたちは、何かが欲しいときに外へ外へと探しに出かけます。でも、外には実際何ひとつ答えはありません。外に頼るということは、そこにあるほんとうの自分の力を信頼せず、ないがしろにすることでもあるのです。いつまでたっても、そこにある燃え上がるようなパワーを見つけることはできません。

外に探しに行くとき、もはやわたしたちの深い部分の叡智はすでにあなたに語りかけることができなくなります。あなたが耳を傾けなくなってしまったから・・・・。

自分を信じるスタート地点は「自分が何を感じているのか」常に気遣ってあげること。「ほんとうのところはどうなの?」と自分の本心を包み隠さずくみとってあげること。たとえそれが最悪に落ち込んでいようとも、元気づけるよりはただ感じて一緒にいて、「そうだよね。感じてあたりまえだよね」とそう感じることを許してあげること。

嬉しいときは簡単ですが、つらいときにはわたしたちはさっさとその感情をなかったことにして潜在意識の中へ深くしまいこみます。あるいはニセの感情とすり変えようとします。これこそが自分の輝きを阻止するホコロや仮面へと変わってしまいます。

しかし、丁寧に感じることをしていくうちに、ひとつひとつの自分の秘密を明かしてくれるようになるのです。

生きることは、つねに自分対自分との関係。それが世の中に投影されてきます。それをわたしたちは常に見ているのです。

そろそろ外側にばかり答えを探しに行くのをやめて、静かに自分の中にある本当のことへと目線を移してみましょう。もっともっと、自分の内側を感じ、大切にして、たとえそれが最悪でも、やさしい友のようにただ受けとめて、よりそってあげましょう。

そうすると、あなたの中心から大切なことが解き明かされて、パワーや愛とともにそれを感じられるようになってくるのです。

 

 

(「気づきの日記」バックナンバーはこちら: 古川 貴子/心理療法家・ヒプノセラピスト)

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