お茶の間シネマトーク「やっと観られたチョコレートドーナツ」

ヒプノセラピスト、古川貴子のブログ

この夏、観のがしてしまった映画「チョコレートドーナツ」。そろそろDVDで並ぶ頃かな?と思っていたら、まだ銀座でやっていました!ラッキー♪

麻薬中毒の母親に見捨られたダウン症の男の子を、隣の部屋に住んでいたゲイのショーダンサー、ルディがパートナーとともに育てはじめます。

その男の子は二人の溢れるほどのの愛情を受けて、めきめき変わっていくのですが・・・。

まだゲイという存在に対しておそろしく偏見のあった '79当時のこと。母親が服役している障害のあるこどもをひきとって、まるで我が子のように育てるという、ふつうだったら賞賛される行為が、ふたりが「ゲイカップル」であったがために、彼らの日常に好奇の目が注がれ、男の子をとりあげるばかりか、彼らの愛情や厚意はずたずたにふみにじられていくのです。

このルディ役の俳優さん、アラン・カミングがなんともいえずいいです。きれいにお化粧してドレスを着ているわけではなく、ふだんはボサボサ頭に無精髭、それにヨレヨレのタンクトップにお身体もちょっとたぷたぷ気味。なのに、とっても魅力的。彼はなんという眼ざしで愛するものを見つめるのでしょう。

わたしたちの眼ざしには、無意識ながらもいろいろな不純物がまじりがち。相手に対する価値判断や値踏みのような・・・。でもこのルディ(アラン)の眼ざしは、そんなジャッジするところがなくって、愛情というよりも慈愛にあふれているのです。

このルディ役からあふれでる尋常ではない愛情のオーラは、きっとアランさんの持ちまえのものなのでしょうね。哀しみやら痛みやら・・・彼がのりこえてきたであろういろいろな感情が愛に変わっているような・・・。彼のあたたかなキャラクラーなしでは、この映画はここまで深くならなかっただろうな〜。

ところで、わたしのいちばんお気に入りの映画は、じつはみんなゲイの男の人の人生を描いたもの。「トーチソング・トリロジー」や「トランスアメリカ」、「苺とチョコレート」そして、この「チョコレートドーナツ」もお気に入りの一本にくわわりました。

涙壷度:★★★★☆ (ルディがかわいすぎる♡ 泣かされます・・・)

PS, チョコレートドーナツ、むしょうに食べたい・・・。