16-12-16 魔法にかけられた私たち

子どもの頃、魔法をかけられてカエルにされちゃった王子の話を読みましたっけ。

「王子がカエルなんて酷すぎる」と思ったものです。でも、彼は自分が王子という身分であることを忘れずにいたから、また王子に戻ることができました。

ところで・・・わたしたちも、まんまと魔法にかけられて本来の自分の姿を忘れているとしたら・・・?(あなたはカエルです!と言っているわけではありませんよ〜。笑)

そう、あなたは魔法にかかっているのです、たった今。そして、すっかり自分が誰だったのか忘れています。忘れているから、戻ろうとする意思はありません。さらに悪いことは、その魔法はじつは自分で自分にかけたのに、ときかたがわからないこと!

これは、カエルの王子さまよりもコトは重大。

そこで、自分に魔法をかけたことすら忘れちゃったカエルちゃんたち、いえ、みなさまに、本当の自分の姿を思い出していただかなければなりません。その魔法をとくお手伝いをするのが、じつはわたしたちセラピストのお仕事です。

そうなんですよ〜。セラピストは魔法使い。悪いほうのではなく、良いほうのね。

自分ですら忘れてしまった本当の自分って?

あなたはこの年ごとにオンボロになって、しまいには廃棄されてしまう身体などではなくって、それを越えて広がっているスピリットだっていうこと。あなたにはすべてをつくりだす力があって、自分を幸せにするものだけを体験することができるっていうこと。そして、今もあなたは無限の源につながっていて、ちゃんとすべての面倒をみてもらっているし、その無限の存在に真綿のようにくるまれて完璧に安全で、満ち足りていて、愛し、育まれ、導かれているっていうこと。(セラピーをしていると、ほんとうに多くの方が「見捨てられ」信念をもっていることがわかります。)

カエルだと思っているかぎり、カエルとしかふるまえないのが悲しいところ。自分の権利をすべて放棄しているといっていいのです。

あまりにも苦痛や悲しみ、苦しみ、怖れと仲良くしすぎたわたしたちは、それが存在しないことがふつ〜であることすら想像もできません。そう、魔法のなかに住んでいるから。

そして、ほとんどのひとが「こころを変えるだけ」で、まったく別の世界を見ることができるということを知りません。だから、魔法にかかったまま偽りの世界に甘んじてしまいます。それは、まるで世界にホラーバージョンと、ハッピーエンドバージョンとがあって、どちらも自由に選べるんだということに気がついていないようなもの。

本当の自分を思い出せるように、こころが目覚めるようにと、良い魔法使いセラピストは、記憶を呼び戻して魔法をといていきます。

すると、今までの自分でいることは、魔法がかかったカエルよりも悲惨だったことがわかります。だって、ニンゲンであることは、すべての痛み、苦しみ、悲しみがリアルであると信じこみ、それをせっせと自分でつくって体験することだから。それらがない世界なんて、想像もできません。

でも、痛みや苦しみ、悲しみがまったくリアルでない世界があるとしたら・・・。そう、それは今、自分が魔法にかかっているんだということにちゃんと気づいて、そしてもうこんな魔法はいらないんだ!と決めて、脱出をはたすこと。

自分が自分にそれをしていたと知ったら、もう怖れるものはありません。怖れる対象は、本当は存在しないのです。

そんな目覚めをナビゲートする魔法使いセラピストは、サリーちゃんのように魔法の杖をひとふりして「マハリクマハリタ〜」と叫べばいいかというと ・・・ そうはいかず、もっと地道な努力が必要です。

その人のこころが、「自分はすべてを持っている王さま・王女さまである」としっかりと自覚する日まで魔法は解けません。その記憶を取り戻せるように、せっせと水先案内人役を務めます。

こんなことを考えていたら、魔法使いコスチュームと杖がほしくなりました(笑)。え? ハロウィンだけにしてくださいって? はい、じゃあ、来年はサリーちゃんね!(笑)

 

「気づきの日記」バックナンバーはこちら: 古川 貴子 ヒプノセラピーカウンセリング