お茶の間シネマトーク「D・ホフマン、老紳士の恋のゆくえ」

古川貴子のブログ、ヒプノセラピー/カウンセリング

「リチャード・カーティス脚本」にひかれて見た一本、「素敵なウソの恋まじまい」。

リチャード・カーティスさんは、わたしの好きな作品のひとつである「ラブ アクチュアリー」の監督さん。最近、「アバウト・タイム 〜愛おしい時間について~ 」を最後に監督業を引退されたのです。彼の作品は、ユーモアがあって、どこか哀しくもあり、人生への愛が伝わってくるような何度も観たくなる作品。今回はシナリオだけですが、でもしっかりカーティスさん色でこころが温まります。

バルコニーをお花でいっぱいにしているその老紳士、ホッピーさん(ダスティン・ホフマン)はこころ優しい、けどちょっとばかり不器用。彼が恋したのは、アパートの階下に住む未亡人の老婦人、シルバーさん(ジュディ・デンチ)。

ホッピーさんは奥手すぎて、恋のチャンスがやってきてもぜんぜんものにできないのです(それがまた、なんともカワイイのですが)。そして、愛するシルバーさんがカメを溺愛しているのを見て、カメになりたいとさえ思います。

ある日、シルバーさんはカメのアルフィーがなかなか大きくならないことを不憫に思っていると、ホッピーさんに打ち明けます。ホッピーさんは彼女を喜ばせれば好きになってくれるかも!という魂胆で、カメが大きくなる呪文を伝授するのです。もちろん、そんな呪文では大きくならないので、すでに次なる作戦をねっていました。それは、2日に一度、シルバーさんのベランダにいるカメを少しづつ大きいサイズのカメにすりかえてゆくということ。彼女の喜ぶ顔を見て、さらに愛情もゲットしおう考えたわけです。

その作戦のため、彼は少しづつ大きさの違うカメを100匹手に入れて、共同生活をはじめるのです。そのホッピーさんとカメたちの様子が、ひとつの重大ミッションを目指すチームのようでおかしいのです(と、いってもホッピーさんが一方的にカメたちに話しかけているだけですが)。しかし、そのうち、強力な恋のライバルが出現し・・・、作戦も難航しはじめ・・・。

でも彼のひとこと「愛されなくったって、愛する気持ちはとめられない・・・」。

いくつになろうとも、いったん恋をしたら有頂天になったり落ち込んだり、一生懸命。ほっこりしたいときにオススメの一本です♡ キュートなふたりの様子は、まるで5才の男の子と女の子のようです


ダスティン・ホフマンもすっかり、老紳士がお似合いのおとしとなったのですね。

でも、ショーン・コネリーだって、リチャード・ギアだって、ロバート・デ・ニーロだって、みんなシニアになってからのほうがずっとずっとよい感じでした。余計ないろいろ(・・・ってなんだ?)がすっかりおちて、そのままでいいおダシが出ている・・・ そんな感じ。このジュディ・デンチも、花柄のサンドレスが似合うとってもとってもキュートなおばあちゃんです♡