お茶の間シネマトーク「町田くんの世界」

古川貴子のブログ、ヒプノセラピー/カウンセリング

町田くんは高校生。

勉強もスポーツもぱっとしないジミな男の子だけど、なぜかみんな町田くんを知っている。

「町田くん?劇的にイイ人!」「キリストみたいな人」と。なぜなら、町田くんは人が大好きだから。困っている人がいたら、何をおいても助けずにはいられないのです。

家では、妊婦のお母さんと四人の兄弟のためにゴハンを作り、学校でも通学路でも助けが必要な人を見つけようものなら手をかしに飛んでゆきます。

突如、町田くんに助けられてた人は、「なぜ?」と困惑します。すると、「大切な人だから」と町田くん。町田くんにとっては、みんな平等に大切な人なのです。

このセリフにみんな目を丸くして、ノックアウトされてしまいます。そして、思うのです。「町田くんは、いったいどんな世界を見ているのだろう?」と。

町田くんはあくまでも自然体でいるのだけれど、触れ合った人たちは変わらずにいられないのです。とくに、同級生の女の子たちは・・・。

そんな町田くんに悩みが生まれます。「好きって何だろう?」 ・・・。「みんなが大切な人」である町田くんには、「好き」がわからない。

無条件の愛の人、町田くんの起こす奇跡とは・・・。

監督さんは、石井裕也さん。原作は別マの連載だったそうな。

町田くんと相手役の女の子は、まっさらな新人さん。だからこそ、町田くんの無垢な感じが際立ちます。

同級生に前田敦子さん、高畑充希さん、岩田剛典さん。お母さんは松嶋菜々子さん。その他、佐藤浩市さんなど、実力派の役者さんがまわりを固めています。


投げやりな同級生に対して、「自分の気持ちを聴いていないと、人の気持ちはわからない」と町田くん。

ほんと、そうですね。自分のこころのなかの傷みを感じて助けを求めている部分があることに気づいていてこそ、他の人もまったく同じように傷ついて助けを求めていることに気づいて、手をさしのべることができるようになるものです。

今まで感じたことがない気持ちに目覚めてゆく前田くんが、このあとどのようになってゆくのか興味があります。きっと変わらないね!

涙壷度:★★★☆☆(愛は胸をキュンキュンさせてくれます♡)