お茶の間シネマトーク「ぼくの名前はズッキーニ」

古川貴子のブログ、ヒプノセラピー/カウンセリング

ぼくの名前はズッキーニ。ママがそう呼んでいたから。

ママはお酒ばかり飲んでいてぼくには興味がなかったから、ぼくはいつもひとりで凧あげをしたり、ママのビールの空き缶で遊んでいたんだ。

パパ? パパは雌鳥とどこかに行ってしまったよ。

ある日、ぼくはママを殺してしまった(はずみで亡くなった)。そして、誰にも愛されないこどもたちばかりが暮らす場所にやってきた。

ひとこまひとこま、粘土のお人形を少しづつ動かしながら撮影されたストップモーションのアニメです。手作りならではの素朴さ、あたたかさが伝わってきます。

それになんといっても、セットや小物のすべてがとても可愛らしくて、画面のすみずみまで見てしまいます。

一方、こどもたちはかなり病んでいるルックス。

けれども、それがかえって感情をありありと伝えてくれます。ただ目線と瞬き、口の動きだけなのに、こども以上にこどもらしさが伝わってくる不思議。

ここにいるこどもたちの両親は、育児放棄、薬物中毒、情緒不安定、男女のゴタゴタなどの問題を抱えていたため、こどもたちは愛される資格がないと感じています。そんな両親でも、こどもたちは愛しているのです。

あたたかな先生や見守ってくれる大人たちのもとで、ケンカをしながらも助けあうことを学び、少しづつこころをひらき、ひとつの新たな家族として再生してゆきます。

60分ほどの作品ですが、ずっ〜と見続けていたくなります。 そして、ほっこりとあたたかな気持ちになれます♡

涙壷度:★☆☆☆☆(こどもたちのけなげさに涙が出ます。幸せになってね♡)

ストップモーションのメイキング映像  ☆  メイキング1メイキング2メイキング3メイキング4
声は実際に演技しながら録音しています。人形へのだわり、その動かし方など、すべてが気の遠くなるような作業ですが、そんな細部への思い入れがリアリティをうみ出しているのでしょうね。