お茶の間シネマトーク「バレエボーイズ」

古川貴子のブログ、ヒプノセラピー/カウンセリング

まだあどけない面影が残る三人の男の子たち。

14歳というと、まだ青年でもなく、少年でもない、そんな年齢。

サナギが変貌をするように、日々、体格も、顔つきも、声色も、語る言葉も、物腰も大人びてゆくのが見てとれます(自分もこの年齢、こんなだったのでしょうか?)。

そんな実在する三人の男の子の日常を4年間にわたって追いつづけたドキュメンタリー作品なのですが、彼らはちょっとばかりふつうの男の子とは違うのです。彼らは、バレエボーイズ。

バレエを習う女の子は多いなか、男子は希有な存在。彼らは、オスロのバレエスクールで、日々ダンサーを夢見て練習にうちこむそんなバレエ男子なのです。

勉強も忙しさをますなか、バレエの練習もかなりキツく早朝から夜遅くまでつづき、友人と遊ぶヒマもないクタクタな毎日。そのうえ、先生に進路についてのプレッシャーをかけられ ・・・。

このまま自分を信じていいのか? この道をつっぱしっていいのか? プロへの道は拓けるのか? はたして才能はあるのか? ほんとうに努力は実るのか? ・・・ 希望と不安が交錯します。

でも、踊ることは大好きで、踊っていると気持ちがいい、自由を感じる、と。

とにかく、三人の男の子たちがかわいらしいです。

まだ中学生なのでどこか恥じらいながらも神妙な顔つきで、女の子の腰に手をそえて回転をサポートをします。「女の子と踊れるのは楽しいけど、舞台で失敗したらずっと恨まれる・・・」と苦笑。

コンクールやバレエスクールの進学において、三人は険しい道を支えあう仲間ならではの強固な絆が感じられます(ホントに仲良し♪)。きみたちがいるからこそできるんだ! という感じです。

いちばん練習熱心なルーカスは、バレエは夢、踊っていると最高に楽しい!と。コンクールで大失敗してしまったシーヴェルトは、それでも名の知れたダンサーになりたいと。スポーツ万能のトルゲールは、本気で望みさえすれば何にでもなれる・・・と。

4年に渡る撮影でみんなどんどん背が高くなり、ついには180センチ越え。女の子を軽々リフトする青年に成長します。

迷いや葛藤のなかにあっても、喜びや希望に輝く彼らの表情は、ホンモノだからこそとても美しいのです。

それから?それから?・・・と、彼らの成長を身内のように見守っているうちに ・・・ え?ここで終わり?! うっそ〜〜〜!(汗)

もっと観ていたかったのに〜〜♡ 

おもわず、その後を検索しちゃいましたよ。すると、「バレエボーイスその後」なるサイトが存在(笑・みんな気になっていたのね!)。

彼らのその後の道のりに、「うんうん・・・そっかそっか〜♡」と親戚のオバサンのように微笑んでしまいました(笑)。

彼らの情熱と無垢なまなざし、それを静かに見守るご両親の愛情や不安、かけがえのない仲間との友情や別れ ・・・一緒になって、がんばれよ〜〜!とエールを送ってしまう作品でした☆

涙壷度:★☆☆☆☆(旅立ちの場面はホロリときました)
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