お茶の間シネマトーク「Coda あいのうた」

古川貴子のブログ、ヒプノセラピー/カウンセリング

今年度のオスカーを獲得した作品です。劇場で観た友人からも「よかった!」と聞いていました。

観はじめてみると、すごいデジャヴ感・・・。つぎつぎ何か起こるかわかっちゃう。私って、サイキック?!

いえいえ! あとでわかりましたが、これは以前に観たフランス映画の「エール!」という作品のリメイクでした。

コーダとは、耳が聞こえない親をもつこどものこと。主人公のルビーは、家族のなかで自分以外の両親と兄は耳が聞こえません。

漁業を営む一家にとって、家族が社会につながり機能してゆくためにルビーはこどもの頃から彼らの耳であり言葉となってきたのです。

そんなルビーが高校生になったとき、気になる男の子が合唱部に入部したのにつられてルビーも合唱をはじめます。

声を発しない家族で育ったルビーにとって、人まえで歌うことはプレッシャーだったのですが、彼女の才能はすぐに発掘されてしまいました!

でも、ルビーの家族はルビーのことを「いてくれて当然」と思っているので、歌のレッスンという単独行動は認められないのです。それになんといっても、ルビーの歌の才能を知るよしもありません。

先生のなかば強引な個人レッスンと家族とのあいだで、ルビーはホンロウされ悩みます。

開きはじめる未来への夢の扉と、家族という重し・・・。自分の夢を追いかけることは家族を裏切ることになるのでしょうか・・・? (→予告をみる

ルビーが憧れる同級生は、「シング・ストリート」の美少年コナーくんじゃありませんかっ!

すっかり青年になってる〜! でも、白桃のような色白ほっぺは変わっていません。

このストーリーのなかでも歌ってくれています♪(たしか、もともとはオペラを歌う男の子でしたよね)  そして、このストーリーのなかでも、また水に飛び込んでくれます(笑)。

ルビーが学校の発表会で歌うシーン。人々がうっとりと聴き入るなか、その歌声が ふと・・・ 消え去ります。

あ・・・ これがルビーの両親とおにいちゃんが生きている世界なんだ。

愛しいルビーが目のまえで一生懸命歌っているけれど、その歌声も、歌詞すらもわからないのです。幸せな表情のひとびとのなかで置きざりにされているような感覚。

聞こえないってこういうことなんだ、とあらためて感じました。

ルビー役のエミリア・ジョーンズの歌声、こころにしみ入ります♡(→こちらから

ストーリーじたいは、「エール!」と同じですが、ハリウッド流の見せ方でオスカーになってしまうのですねっ!

涙壷度:★★★☆☆(すべての解決策は、おのずとやってくる!)