13-06-15 ニュータイプのうつ、“新型うつ”って?

最近、働く現場では若い世代を中心に「新型うつ」というのがふえているそうです。

「うつ」の新型、とはいったいなんぞや・・・??

そこで「新型うつ 傾向と対策」セミナーに行ってきました。

従来の「うつ」は脳内のセロトニンの不足などが原因で不眠、気力の低下、食欲不振など、生体エネルギーが著しく低下した状態になります。

一方、「新型うつ」は脳内ホルモンうんぬん・・・というよりは、生育環境、親との関係、性格などが原因だそうな。つまり、過保護、過干渉、母子密着、愛情飢餓、父親不在、自己愛着性、未熟な人格が職場や学校のストレスと絡むことで起っているのですよね。「うつ」っていうよりはセラピーによく持ちこまれる典型的なココロのお悩みのように映ります。

症状も、見るからに「うつ」という一般的な「うつ」状態とは違い、まずは「自分大好きの自己中」で、「いやなことは一切やらない」「人間関係では空気が読めなず」そして「すぐ人のせいにしちゃう」など。たんに「これってワガママじゃないの?」と受けとられてしまうような症状。

つまり、勤務中はうだうだ、でもアフター5はめちゃ元気、気に入らない仕事は平気でスルー、認めてもらえないとガマンができず、失敗したら人のせい、ちょっと強めにしかられるともう欠勤、・・・などなど、そこから休職、ひきこもりへ。

 

「うつ」というカテゴリーに入れられていることじたいが不思議な「新型うつ」。こんな方がいたら、こりゃ適応障害だわ、と思っちゃいます。だから、職場では「ワガママ病」のレッテルをはられて相手にされず、改善するどころか事態は悪化するばかり。

性格的な傾向とストレスが絡んでいるので、クスリはあまり効かないそうな。カウンセリングとストレスをやわらげることで対処します。だから、何がストレスになっているのかを見極めずに、「ワガママな!」と叱ろうものならもっと悪化するのです。

また、従来の「うつ」は「うつですよ」という診断が下されると「自分がうつのはずがない」と拒絶反応を示すのですが、「新型うつ」はかえって喜んじゃう。つまり、堂々と休める口実ができた!じゃあ、休みますのでよろしく、という具合に。

「新型うつ」をみていると、あまりに「うつ」っぽくないので、もともと「うつ」って何だっけと思っちゃいます・・・汗。

職場や学校で、ワガママ、無責任、自己中気味、すぐ調子悪くなって休んじゃう  +  なんとなく抑うつ気味の人がいたら、ご注意を!

 

(「気づきの日記」バックナンバーはこちら: 古川 貴子/心理療法家・ヒプノセラピスト)