お茶の間シネマトーク「今年最後の一本 “アバウト・タイム”」

ヒプノセラピスト、古川貴子のブログ

人はいいけど、イマイチさえない男の子のティムくんが主人公。ある日、父親から過去限定のタイムトラベルの方法を教わります。

そしてついにやってきたはじめての恋愛のチャンス。「これはあかん!」と思ったらすぐに過去にさかのぼってやりなおし、まさにトライ アンド エラーの連続でなんとか恋を実らせます。でも、安易に過去を変えてしまう習慣から、現在に戻ってみると自分の愛娘がいきなり男の子になっているなんていう仰天ハプニングも・・・。

当初のダメ男くん満載の雰囲気から、タイムトラベルとともに成長を続け、自信をつけ ・・・ついにはタイムトラベルの回数もへり、自分の手のなかにある時間の大切さ、愛おしさに気づいていきます。

見ていてとっても心があったかくなる一本。これはわたしの大好きな「ラブ・アクチュアリー」の監督、リチャード・カーティス氏の引退作です。

氏の作品はどれも人気があるのですが、やはりよい作品は膨大な時間と労力があってこそ。まさにこの映画に描かれている「なにげない日常を愛おしむ」思いこそ、この監督が人生の中でいちばん大切にしたいと感じたものだったようです。そのかけがえのない愛おしい時間のために引退されるとか。

スペシャルなことが起らなくっても愛するひとたちと過ごす人生のひとこまの大切さ、愛おしさを思い出させてくれる映画です ♡♡

この映画を観て、ずいぶん前の映画「バタフライ・エフェクト」を思い出しました。

これもやっぱりタイムトラベルできちゃう男の子の話で、古い日記を読み返しているとその場面に戻ってしまうのです。で、あちこちの場面を書き換えていくうちに、ものすごく成功してるけど鼻持ちならない男性になってる人生や、あるいは最低最悪で刑務所にまで入っちゃう人生などなど。まさに、あちらを立てればこちらが立たずのいろんなバージョンの人生を体験するのです。

この映画を観ると、「やっぱり今の人生こそ、自分にとって身の丈ちょうどいい人生、ベストなんだな〜」とあらためて感るのでした。

 

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