「 “ 人生間違ってしまった ”という焦り 」
「失恋してしまった」「仕事で失敗してしまった」「努力してきた目標が叶わなかった」・・・そんなとき、私たちの頭をよぎるのは「人生、どっかで間違ってしまった」「何か正すべきことがある」という思い。そして腕まくりをして間違いさがしをし、人生を正すことにとりかかります。
それも仕方がありません。小さいときから、いっぱい間違えて、いっぱい正されて大きくなったのですもの。何かがおかしかったら「正す」ことが性になっています。
「正す」というのは「自分の思いどおりにすること」。もちろん思いどおりになったほうが楽しいけれど・・・おそらく、人生思いどおりにならないとわかっているからこそ、思いどおりにするんだと焦る悪循環。「コントロールしなくちゃ症候群」です。ほんとうに思いどおりにするのがいいことなのでしょうか ・・・?!
「 怖がりさんは、おまかせするのが苦手 」
思いどおりにしたいと主張しているのは、自分の中にいる小さな怖がりさんのエゴ。怖がりさんは予想外のことやハプニングが大嫌い。だからきっちり、整然とコントロールできるように「操縦桿をにぎらせろ!」と主張します。
その一方で、「あのおかげで今の自分がいる。今思えば、やっぱりあのことがあってよかったよ」という発言も多々耳にするのです。・・・ってことは、起ることの本当の価値は、起きているときにはわからないのです。けれど長い目で見れば「すべてよし!」、それ以上のご利益があったということ。
エゴの怖がりさんには先見の明がないから、自分の予想を越えたことにはすぐに「間違っている」というラベルを貼りたがります。そしてそれに抵抗したり、追いやことにすべてのエネルギーを使いつくし、戦うことが人生でのメインのお仕事になっちゃう。・・・う〜ん、これは落とし穴かも。
「 すべてはそのままでOK 」
起ったことは、すでに起ったこと。起ったことに抵抗すると、苦しさがまします。
「それがあってよかったよ」発言でもわかるように、じつは自分に「起ること」は「うまくいくための一番の近道」を教えてくれています。気づきと成長へのショートカットであり、贈りもの。もしそれが私たちの高い次元の自己からの贈りものであるなら、そこには完璧なおもいやり知性、気づきと成長のための栄養がたっぷりと含まれているはずです。
突然「起きてくる」ことはちょっとショック療法的でもありますが、レストランでの「おまかせ」コースがいちばんおいしくてお得で楽しいように、人生のおまかせコースももっとスペシャルです。怖がって抵抗することにエネルギーを使うよりも、おもしろがって人生の「おまかせコースのメニュー」に身を委ねてみると、すいすい進んでいる自分に気づくはず。
覚者は「考えさえしなければ、問題は存在しない」と言いました。そりゃそうです!・・・ってことは「間違っている」と主張しなければ、それは「間違い」にもならず、「間違い」は即座に消えてなくなってしまうという不思議・・・。
エネルギーを消耗する「間違いさがし」や「コントロール」の達人は卒業して、今やってきている経験の前でちょっとくつろいでみましょう。力を抜いて・・・ものごとを放っておきましょう。 (^-^)v